宮尾登美子を読んでいます。

前回更新からずいぶん日が空きましたー!

お久しぶりです^^

今日は寒くてですね・・

こんな日は、晴れていても洗濯物は部屋干しです。

 

最近、読んだ本

 

青柳碧人

『むかしむかしあるところに、死体がありました。』

『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』

赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』

 

宮尾登美子

『櫂』

『春燈』

 

青柳碧人の死体シリーズ、面白かったです。

私はむかしむかし・・の方から読み始めたんだけど、

どうやら有名なのは赤ずきんの方みたいですね。

確かに、赤ずきんのミステリーのほうが幾分、上質な気はしました。

が、どちらのシリーズも意外な展開に驚かされる楽しさがあって、最新刊の文庫化を待ちたいと思います。

 

 

 

宮尾登美子!

読んだのは初めてでした。

宮尾登美子と聞くと、私なんぞは瞬時に「遊廓」が浮かぶのでありますが

みなさまはいかがでしょうか。。

昔の古い映画、とくに廓もので・・吉原炎上』『陽暉楼』などのなんというか、濃厚な色合いが浮かんでしまいます;

 

親がヘンにうるさくて、子供の頃、父が艶っぽい映画など観ている時はTVの部屋から去るよう言われていました笑

結局、それからずいぶん時を経て、

もう子供じゃなくなった頃、、大学生だったかな?いつだったかは忘れましたが、ビデオを借りてきて、『吉原炎上』をこっそり視聴しました。

 

結果、大・後・悔です、、

 

もうね、、おそろしくて;

その辺のヘタなホラー映画なんかよりもずっと当時の私を震え上がらせました;;

本当、怖かった;

あれ以来、一度も目にしていませんがそれでも、強烈だった冒頭をおぼえています。

本を読んだり、歴史の授業で知ってはいたけど・・怖かった。

寒村から売られていく女の子の説明みたいなのが冒頭にあるのです。

そして実際の映画が始まっていくのですが(だったよね?)

ああもう・・こんなオバになっても未だ怖いです、あの映画思い出すと。

 

あ。

吉原炎上』は宮尾作品ではありませんよ。

が、廓といえば私はまず、この映画で受けた恐怖なんですよね、、

五社英雄監督怖い、、スミマセン;

 

いっぽう、

『陽暉楼』は宮尾作品です。

こちらも映画があるのですが、未視聴です。

正直なところ、映像で観たいとは思いません、、

けれども、

『櫂』と『春燈』を読み終わった今、小説は読む!となりました。

 

 

芸妓娼妓紹介業・・悪い印象しかありませんでした。

ですが、『櫂』で岩伍を知り、また本当の貧しさを知ったことで、多少は変わりました。

 

『櫂』『春燈』『朱夏』『仁淀川

宮尾登美子の自伝的長編ということで、新潮文庫を四冊購入。

 

『櫂』を読み始めてすぐその世界に入り込みました。

文章がね、とても読みやすいのです。

なめらかな筆致、というヤツに自分でも不思議なくらいときめきました。

なかには古い言い回しなどあり、それがまた胸をキュっとさせるのです。

自伝でもあるせいか、細かな描写にリアリティが濃く伴っていて、その町並みの空気感、雑踏の騒々しさみたいなものまで感じられました。

読んでいて、気持ちが良いのです。

言葉が多すぎず少なすぎず。

ちょうど良いのです。

 

『櫂』は、喜和という女性の視点で描かれている感じです。

私はこの、喜和が好きです。

清廉さを失わない女性で、なんとか踏みとどまろうとする姿勢に共感おぼえたのです。そして母親としての意地、本妻としての意地・・わかりすぎます!

ラスト、嗚咽しました;

今、ひとり暮らしで良かった私・・と思いました。

家族がいたら押し殺したと思うから。。

 

そして2巻『春燈』

綾子、青春の日々です。

綾子の成長は読者ワタシをしょっちゅう喜ばせてくれました。

のびやかに輝く女学生の時間。

師範付属、高等女学校と・・

いろいろあるんだけどね、細かなところにいちいち「それな!」と

微笑みながら読み進めましたよー♪

悲しい悔しい出来事もあったけれど、綾子の成長は読んでいて心地よかったです。

 

 

次第に戦争・・しかも敗色が濃くなってくる中、人生の転機が訪れます。

 

これから

結婚→満州へ渡る→敗戦・・

そんな3巻朱夏を読み始めます!

 

時代、男女の在り方。

現代を生きる自分には窮屈だなと思う部分は確かにあります。

なのに惹かれてしまうのは、そこに生きる人の姿を美しいと感じるから。

 

今のオバな自分だからこんなに入り込めるのかも。

綾子がとても可愛いし、愛おしく思えて・・うれしい。

 

 

 

娘帰省中に生地から作ったアップルパイ

SWIMMERのパネル柄で作ったポーチ

 

またね!